モバイル端末で動作するLLMは,オフラインによるプライバシー保護,低遅延,低コストでの通信などの利点により近年普及が進んでいる。しかし,モバイル端末上でのLLMの稼働は短時間利用での端末の発熱や,著しいバッテリー消費によりユーザー体験を損なう要因となる。そこで本演習では,モバイル端末上で完結するLLMのiOSチャットアプリケーションを試作し,消費電力最適化と高性能なLLM利用の両立を目指すための実験を行う。具体的には,端末のバッテリー残量および熱状態をリアルタイムに監視し,状況に応じて軽量モデル(0.6B)と高精度モデル(8B)を自動的に切り替えるシステムを実装する。実機実験を通じて,モデルサイズやパラメータ数の違いが消費電力や熱挙動に与える影響を評価・比較し,ユーザー体験を損なわないための消費電力最適化手法を確立することを目的とする。